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待機所の暇つぶしは、仕事のうち

待機所での過ごし方は単なる暇つぶしではなく、呼ばれた瞬間にすぐ動くための準備。片耳イヤホンや短尺動画、デザインメモなど、同室者への配慮と即応性を両立する筆者の判断と考え方を綴る。

受付型のお店で働いていると、控室(待機所)で待っている時間がどうしても発生します。外から見ればただ座って休んでいるように見えるかもしれませんし、実際に接客は止まっている時間なのですが、完全にオフかと言われるとそうでもない、なんとも言えない時間なんですよね。誰かが指名で部屋へ向かうと待機所の空気がふっと静かになったり、電話のベルに意識が向いたり、独特の間があります。

待機所で何をしているか

待機所での過ごし方は人それぞれです。仮眠をとる子もいれば、スマホを眺めている子もいます。

私の場合は、片耳イヤホンでお笑いの短いクリップを見たり、格闘技の録画やハイライトを見たりして過ごすことが多いです。ここで選ぶのは、次の3つの条件を満たすものにしています。

  • 途中でいつでもやめられること
  • 同室の子への配慮ができること
  • スタッフからの呼びかけにすぐ気づけること

例えば、格闘技を見るとしても生中継は選びません。いい場面で指名が入って中断すると悔しさが残りますし、録画や短い切り抜きなら、名前を呼ばれた瞬間にパッと画面を止められます。お笑いを見て笑うときも、待機所で声を出して笑うと同室の子に気を遣わせてしまうので、笑うとしても口元だけで抑えるようにしています(笑)。

イヤホンを片耳だけにするのも、スタッフからの声かけや内線電話の音を聞き逃さないためです。両耳を塞いで自分の世界に没入してしまうと、呼ばれたときにワンテンポ反応が遅れてしまいます。

控室で片耳イヤホンのスマートフォンを止めて顔を上げる女性と、ノートにメモする女性

途中で止められる過ごし方を選び、呼びかけに気づける余白を残す

呼ばれた瞬間に動ける状態をつくる

昼間に細々と続けているデザインの仕事も、待ち時間に思いついて進めたくなることがあります。ただ、本格的に作業画面を広げてしまうと、急に指名が入ったときにデータを保存して閉じる手間がかかりますし、意識がそっちに引っ張られてしまいます。なので、思いついたアイデアをスマホのメモに残す程度で止めるようにしています。

「本指名を取りたい日は動画を見ない」というのも、動画を見ないから指名が取れるという因果関係の話ではなくて、自分自身の状態を整えるための考え方です。余計な情報で頭をいっぱいにせず、呼ばれたらすぐにお客さんとの時間に集中できるよう、ニュートラルな状態を作っておきたいんですよね。

待機所の時間をすべて営業努力に充てる必要はないですし、無理に肩肘を張る場所でもありません。ただ、完全に脱力しきってしまうと、いざ呼ばれたときの立ち上がりが重くなってしまいます。電話が鳴って声がかかった瞬間、すぐに仕事のスイッチを入れられる余白を残しておく。そのための暇つぶしを選ぶことが、私にとっては大事な仕事のうちなのかなと思っています。