「受付型」を選んだ、それだけの理由
風俗の業態のなかで、なぜ「受付型」を選んで働き続けているのか。ネットへの写真掲載や金銭管理への考え方、徒歩移動の「間」がもたらす切り替えなど、現役風俗嬢ミカが自身の仕事の形と判断を綴るコラム。
風俗の求人や情報を見ていると、目につくのはデリヘル(派遣型)の募集が多いように感じますよね。検索する側にとってもわかりやすいですし、主流のように見えるかもしれません。
ただ、風俗の「業態」はハード面で大きく3つに分かれています。店舗を構えて受付も部屋も同じ建物の中にある「店舗型」、受付だけがあってサービスは近隣のラブホテルなどへ移動して行う「受付型」、そして電話やネットで呼んで自宅やホテルに来てもらう「派遣型」です。
業界全体でどの業態が一番多いのかといった統計や、法律や社会情勢による出店事情の詳しいところまでは私にはわかりません。でも、私がこの仕事を始めるときに選び、今も続けているのは「受付型」なんです。
写真の掲載とおカネの管理
私が受付型を選んでいる大きな理由は、昼間にフリーでデザインの仕事も細々と続けているからなんですよね。ネット上に自分の顔や個人情報が出るリスクは、できる限り減らしておきたいという現実的な判断があります。
受付型というと「写真を見るのは受付に来たお客さんだけ」というイメージを持たれがちですが、実は受付型だからといってネットに写真が出ない保証があるわけではありません。業態の呼び名だけで掲載範囲まで決まるとは限らないので、どの写真を、どこで使うのかはお店ごとに確かめておきたいところです。私が気にするのは、「受付型だから大丈夫」という説明よりも、自分の写真がどう扱われるかなんですよね。
おカネのやり取りについても同じです。私が受付型を選ぶ理由のひとつは、受付でお会計を済ませておいてもらえることです。部屋で対面していきなり「最初におカネをいただきますね」と現金のやり取りをするのは、個人的には少し興醒めしてしまうというか、できることなら避けたいんですよね。大金を持ち歩いて管理する不安もあります。
ただし、これも「受付型なら絶対にスタッフが精算してくれる」と決まっているわけではありません。指名料や延長料金も含めて、誰が精算するのかまで確認しておきたいです。自分がどの範囲でおカネを扱うのかも、店ごとに確認しておくべき大事なポイントだと思っています。

受付と待機所、訪問先の間を歩く時間を、気持ちの切り替えとして考える
移動の「間」がくれる切り替え
もうひとつ、私が受付型を気に入っている理由は、待機所からホテルへ、そしてホテルから待機所へと「外を歩いて移動する時間」があることです。
車で送迎してもらえる派遣型と比べたら、徒歩移動は天候にも左右されますし、移動の手間としては非効率に見えるかもしれません。でも、部屋を出て街の空気を吸いながら歩く数分間の「間」があることで、前のお客さんの接客を終えたあとに気持ちを一度リセットして、次に向かうことができるんですよね。
ずっと同じ建物や密閉された空間にいたり、車の後部座席に揺られたりするよりも、自分の足で外を歩くほうが、私にとってはメンタルを保ちやすいんです。
自分に合った仕事の形を選ぶということ
もちろん、受付型ならではの難しさもあります。お客さん側から見れば、わざわざその街やエリアまで足を運ばなければいけないという手間の多さがありますよね。
天気が悪ければ、外を歩く移動を面倒に感じることもありますよね。とはいえ、そのことだけで客数の増減まで言い切るつもりはありません。ただ、呼べば来てくれる業態と、まず来てもらわないといけない業態とでは、利用する側のハードルの高さが違うのだろうなとは感じます。
他の業態にもそれぞれのメリットがありますし、今後デザインの仕事とのバランスが変われば、別の選択をする日が来るかもしれません。それでも今の私にとっては、写真の露出リスクをコントロールできること、金銭管理のストレスを減らせること、そして移動の「間」で気持ちを整えられること。この条件が揃っている受付型が、無理なく二足のわらじを続けるための、一番ちょうどいいバランスなんです。



